|
ここ上海でタクシーは欠かせない。上海の中心部であれば30元(日本円で約480円)でほとんど動ける。日本では、そうは行かない。
外食の多い私は5,6年前まで日本で過ごしていたので、今でも日本食が大好きだ。中華料理も美味しいが毎日は遠慮したいのが本音である。上海には、沢山の日本食レストランがある。しかし、そのほとんどが上海の物価からは想像出来ないような高い料金で営業されている。こちらでは高級レストランである。
私は生活の中で、タクシーとレストランを頻繁に利用している。
日本から出張や旅行で上海に来る日本人の方にお会いさせて頂くと、多くの方から聞かれることがある。「上海は何年ですか?」「若いのにすごいですね」そして、「物価が安いからたくさん貯金出来るでしょう?」この3つである。私が逆の立場になった時は、やはり同じようなことを聞くと思うが、最後の質問には説明を付け加えさせて頂いている。
私は日本での生活であまりタクシーは利用していなかったし、よほどでなければ高級なレストランで食事はしたことはなかった。タクシーを利用しなくても電車で移動出来るし、場所を選ばず同じような料金で食事も出来た。
だが、それは交通網の発達した日本だったからだ。ここ上海での生活を日本と同等の便利さやレベルで維持するとなると高くついてしまう。いくら安いタクシー料金でも、こちらにいれば交通手段になっているため頻繁に使わざるをえず、日本にいるより交通費はかかっている。
同様に、日本食は外国料理になり、高くついてしまう。読者の方から、ハングリーじゃない、甘えてる!等のご意見が聞こえて来そうだが、これが現実なのだ。
日本国内で商売(生産)から、今後の中国進出を見据えている多くの企業は、商品の品質や作業の仕組みは日本同等のままで、コストは現状よりも削減しなければ、と考えていると思う。実際、私自身が多くの方にお会いしてもそう考えている。かく言う私も、コスト削減は中国進出を見据える一つの大きな目的だと思っている。
上海には連日、コスト削減を念頭に置いた多くの出張者が訪問してくる。彼らは一様に移動はタクシー、食事は中華料理、お土産は百貨店で・・・などの行動パターンを取っているように見受けられる。確かにそのものの物価は安い。日本との物価の差を比較しているからだと思う。だが、ここに住んでいる私にとって、日本と同様の便利な生活を維持しようとすると、結果的に高くついてしまう。このことは、借りている事務所の維持や住居などにも当てはまる。
実際、住んで見なければ分からないことは多々あるものだが、その度に「住めば都」の心境にまた一歩近づいた、と思うことにしている。
|